So-net無料ブログ作成

ssh113 横断歩道で止まらないクルマ [社会]

<2007>

 私の幼少期の住処は、とある田舎町の商店街にありました。

 その商店街の道路は、当時には珍しい舗装道路でした。子どもたちは「いい道」と呼んでましたっけ。舗装といっても、アスファルトじゃなくてコンクリート舗装でしたが。

 そんな状況だから、信号機はもちろん、横断歩道なんてものも身の回りにはありゃあしませんでした。ま、当時はクルマ自体が少なかったから、横断歩道も田舎道には無用の長物だったんでしょう。たまに友達と「じょうろ」で横断歩道を描いて遊んだのを覚えてます。
 そんな商店街の「いい道」がある日、まばゆいばかりの大変身をします。アスファルトで舗装された上に、横断歩道が描かれたのです。私の家の真ん前に。

 ほどなく、テレビっ子だった私は、横断歩道で待っている人がいる場合、クルマは停止線で止まらねばならないということをテレビで知ります。
 昔っから、何かを知ると、試さずにいられない性分でしたので、さっそく幼なじみと横断歩道で手を挙げてみました。
 するとどうでしょう(って、ビフォーアフターかいな)。
 道行くクルマがすべて、ちゃーんと停止線で止まってくれるではありませんか。

 それから40年ばかり経ちました。今や日本は7000万台だか8000万台だかのクルマがひしめく立派な自動車大国。かくいう私も、毎日クルマで片道5kmほどを通勤してます。

 地方都市の悲しさで、道路事情はあまりよくありません。とくに幅員ははっきり不足。
 そんな狭い道を、たくさんの子ども達が通学しています。小学生は歩いて、中高生は徒歩や自転車で。もちろん、通勤の大人もいます。

 横断歩道は、あちこちにあります。
 朝、たくさんの歩行者や自転車が、横断歩道の手前にいます。
 クルマは、止まりません。
 大人だろうが中高生だろうが、止まりません。
 小学生だと、さすがに止まりますが、これも100%ではありません。

◆◆◆  横断歩道や自転車横断帯に近づいたときは、横断する人や自転車がいないことが明らかな場合のほかは、その手前で停止できるように速度を落として進まなければなりません。また、歩行者や自転車が横断しているときや横断しようとしているときは、横断歩道や自転車横断帯の手間(停止線があるときは、その手前)で一時停止をして歩行者や自転車に道をゆずらなければなりません。 (交通の教則 運転者用 第10版 道路交通法第17・31・38・38の2・68・71条) ◆◆◆ 

 横断歩道で渡ろうとしている人がいるときは、クルマは止まらなきゃいけないんです。
 これ、法律です。マナーでもエチケットでも常識でもなく、法律です。
 でも、止まりません。

 一方、高校には、こんな電話がちょくちょくかかってきます。
「おたくの生徒の自転車が並列走行していて危なくて困っている。学校は何を教えている、もっときちんと指導をしろ!」

 いや、その電話はごもっともです。ただでさえ狭いイナカ道、確かに並走している自転車がいます(多数じゃないけど、いることはいます)。これは確かに危険だし、迷惑。
 だから、指導はしてます。しても守らない生徒は少数いますけどね。

 でもねえ。
 道交法を無視してるドライバーは、ザラなんですよ。もちろん、ドライバーは成人。

 話を40年前に戻します。
 幼なじみと、できたての横断歩道で手を挙げて、停止線でキチンと止まるクルマを見ては、面白がって何回も行ったり来たり横断したあの日(ごめんなさい、横断歩道で遊んじゃいけません)。
 私と彼は、こんなふうに言い合いました。
 「すごい、ちゃんと止まるんだ!」
 多分その時、私と彼は、2つのことを実感として学んだんだと思います。
 1つは、大人はルールを守るのだということ。
 もう1つは、大人は子どもを大事にしてくれるのだということ。 
 
 で、今。
 横断歩道で止まらないクルマは、中高生にどんなメッセージを発しているのか?
 
 彼ら彼女らは、すぐに免許を取る年齢になります。
 イナカの人間は、ほとんどが免許を取ります。クルマがないと生きていけないような場所になっちゃいましたから、この国のイナカは。
 学科教習で教則を学んだ時、彼ら彼女らは果たしてどう思うんでしょうか?
 けっこう、不安です。

nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。