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ssh110 総閲覧数30000件のお礼 [ご挨拶&エッセイ]

<2007>

 本日5月11日に、総閲覧数が30000件となりました。本当にありがとうございます。

 今、自宅の書斎で好きな音楽を聞きながら晩酌片手にこれを書いてますが、何とも妙な感慨があります。
 総閲覧数が30000なんてでっかい数になったというのも、もちろんその一端ではありますが、主な理由は別のところにあります。

 15年ばかり前のことになりますが、初夏のとある日曜日、クラブ指導中に突然、強烈な脈拍上昇と胸の痛み、息苦しさに襲われました。
 居合わせた同僚がすぐに緊急医に連れていってくれて、心電図検査。軽い不整脈はあるものの大きな所見はなし。疲れからくるものでしょうということで、その日は帰宅。

 しかしまあ、これがその後5年間の苦労の始まりだったんです。

 仕事中と言わず夜中と言わず、突然来るんですよ。
 私の祖父は60代で心不全で亡くなってます。私はいたって度胸のない人間なんで、心臓が踊り出すと、もう「オレ、今死ぬのかな」とか怖くなっちゃって、どうしようもないんです。
 こうなると、夜も安眠できない。だから朝は起きられない。仕事は滞る。

 内科、大病院、心臓外科、あちこち渡り歩きました。いわゆるドクターショッピングってやつですね。で、どこへ行っても診断結果は異常なし。ホルター心電図って24時間連続作動する携帯型の心電図つけて授業したこともあります。生徒がビビってました。
 ようやく勤務先の養護教諭の先生に精神科を紹介してもらって、投薬とカウンセリングの治療が始まりました。(当時は心療内科ってのはイナカにはなかったんです。)

 今にして思えば、原因のかなりの部分は不摂生にあったんでしょうけど(かなりの酒飲みでしたから。でもストレスが増えると酒量も増えて、ホントに悪循環)。

 まあしかし、ものごと巡り合わせが悪いってのはありまして。

 翌年、全校生徒300人ほどの学校に転勤になったんですが、そこでの仕事が、もう最低でした。
 クラスはメチャクチャ。勉強はしないわ、物は壊すわ、盗難は頻発するわ、教室の床には弁当の生ゴミが捨ててあるわ、問題行動は多発するわ、いわゆる学級崩壊ってヤツ。
 今にして思えば、自分の慢心が最大の原因なんですが、原因が何であれメチャクチャはメチャクチャ。

 もうね、朝が怖いんですよ。
 朝がくれば、学校に行かなきゃならない。行きたくない。眠れんのです。夜が白々と明けてくる時間帯が、一番イヤ。
 眠れないから、朝は具合が悪い。本人、学校が怖いから、体調不良+恐怖心で、出勤できない。休みの連絡を学校に入れると、途端に襲ってくる強烈な眠気。で、午前中は布団の中。
 登校拒否の典型的なパターンです。

 人間、あんまり追いつめられると、思考回路も何もおかしくなってくるんですよ。
 一番ひどい頃は、もう全然、考えることが狂ってるんです。
 学校の3階のベランダから下を見下ろすとですね、地面が身体を引っ張るんですよ。いや、ホントに引力感じるんです。
 クルマでイナカ道を走っているとですね、ガードレールにふっと吸い寄せられるんですよ。  
 普通なら、ガードレールが近付いてくると「おっとアブねえ」と思うところなんですが、思考回路がおかしくなってると「このままイっちゃった方が楽かなあ」というような考えが、ふっと頭をよぎるんです。ただ、私は痛いのはキライなんで、イっちゃう勇気がなかったんですが。

 まあ、この最悪の状況は、見栄も意地もかなぐり捨てることが出来た時にようやく上向くんですが(学級PTAの時に、普段のまま、つまり生ゴミが散乱したままの教室で親御さんに「どうか助けて下さい」と言ったんです。やっぱ人間正直にならんと)。
 ああいうのは二度とゴメンです。特に、嫁サンには本当に苦労かけました。

 でもね、そんな泥沼みたいな時間も、まるっきりムダってもんでもないところがこの仕事の面白いところでして。
 どこの学校にも、似たようなトンネルにはまってしまう生徒はいます。
 そういう時、「経験者」であるがゆえの対応ができるってことは、確かにあるんですよ。

 まあ、そうは言っても、こんな経験、あんまり他人に話すもんじゃないです。自慢できることでもなし。
 と言うことはですね、似たような経験してる人、実は世の中にいっぱいいるんです。ただ黙ってるだけ。
 私も、同僚も含めて、意外な人がそうだったという話をいくつも聞いてます。しかも私なんかよりはるかに壮絶だったりして。

 冒頭で「妙な感慨」と書いたのはつまり、よく今があるものだなあ、とそういう感慨です。

 「そのうち何とかなるだろう」とは植木等歌ですが、ものごと案外、時間の経過とともに何とかなったりするもんだったりして。
 あのころ、地面やガードレールの方へイっちゃう勇気がなくてよかった。
 こういうのを「朝の来ない夜はない」って言うんですかね。もっとも、あの頃はホントに夜な夜な「このまま朝が来なけりゃいいのに」と思ってましたが。


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tyuuri

 不眠にはわたしも悩まされました。だんだん寝付くのが遅くなって、布団の中に入っていても、朝の5,6,7時とか。当然学校には行けませんから、精神科に通い、診断書を貰って病欠、長期休業。
 3歩歩いたら食事があるのに、その3歩が動けないことも何度かありました。食欲が全く無くなるんですね。でも、医者の薬が良く効き、6ヶ月で復職できました。今は、毎日無遅刻・無欠勤、早退は通院のみの生活が続いています。もちろん毎日定時に帰っています。
by tyuuri (2017-09-15 23:13) 

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