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ssh1045 仕事の定義 [志望理由・進路選択]

<ssh329再録>

 「お前、やりたいことはないのか?」
 「ゲーム!」
 「アホ!そういう意味じゃないわ!」
 
 「やりたいことを探せ」と言われて苦悩している高校生の皆さんのために、久々の志望理由書ネタです。今回のテーマは、仕事の定義。
 仕事ったって、もちろんジュールだのNmだのワットだのの物理話じゃありません。職業のことです。労働といってもいいか。
 冒頭のやりとりは数年前の私と息子のやり取り(脚色あり)です。当時息子は小学生、まあこの程度でしょう。息子もマヌケですが、小学生相手に「やりたいこと」をマジに聞く私も相当にマヌケです。この親にしてこの子あり。
 
 しかし、息子の答えはなんでマヌケなんでしょうか?
 やりたいこと=ゲームというのは、いたって誠実な答えです。(ゲームというのはWiiとかPSPとかのゲーム機のゲームです、念のため。)
 誠実ですけど、彼は私の質問の意図がわからなかった。私が聞きたかったのは、もちろん「どんな仕事をやりたいのか?」です。
 でも、現代であれば、ゲーマーって立派な仕事ですよね。


  ゲーマーはゲームをするのが仕事です。
 一方、今は中3になった息子は相変わらず「やりたいこと=ゲーム」に勉強そっちのけで血道をあげています。
 ゲーマーのゲームと、息子のゲーム。行為そのものはどちらも同じです。画面を見てボタンやコントローラーをカチャカチャいじくってるだけ。ゲーム機を見たことのない人が見れば、どちらも同様の不可解な行為に過ぎません。
 なのに、一方は有益な職業。他方は私がブチ切れてキカイを取り上げるようなムダな行為。
 その差はどこにあるのか?


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ssh1044 面と向かうと、人は言葉を選ぶ [リテラシー・思考力]

<ssh216再録 初出2007年>
 帝京大学の浦野東洋一教授(東京大学名誉教授でもあります)の講演を聞く機会がありました。(注:2016年3月退官)

 と言っても、ここで書くのは、その講演の中のしごく些細な部分についてです。

 浦野教授の研究テーマは学校運営教育行政ということで、日本中あちこちの学校で行われている様々な学校運営の取り組みを追跡調査しています。(学校運営です。校長権限による「学校経営」じゃありません。)
 で、氏が特に注目しているのが、長野県の辰野高校。ここには「三者協議会」なるものがあります。
 
 三者とは、生徒と保護者と職員。
 年数回定期的に開催されるこの協議会は、現在では地域の人たちや遠方からの傍聴者も多いようです。
 協議会では、生徒から授業改善の要求が出たり、職員から生徒の生活面への注文が出たりと、各々の立場からいろいろな議題が出されます。
 協議会はそれを協議します。ただし議決権はありません。
 重要な案件については、それぞれが持ち帰って、生徒会&職員会&PTAの会議で議論されます。

 
 実は私が面白えなあと思ったのは、この協議会に至る前のいわば失敗例の方でして。

 当初は生徒の参加は予定されていなかったんだそうです。
 最初にやったのは、地域の方々と職員との意見交換会。
 ま、さして珍しくもない企画ですが、これが、大失敗だったんだそうです。
 「おたくの生徒が○○をして困る」というような、クレームの集中砲火で終わっちゃったんだそうで。

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ssh1043 石原慎太郎は人間のクズだ [社会]

<ssh434再編 初出2011年>

◆◆大震災は「天罰」と石原知事 「津波で我欲洗い落とせ」(河北新報 3月14日)  東京都の石原慎太郎知事は14日、東日本大震災への国民の対応について記者団に問われ「我欲で縛られた政治もポピュリズムでやっている。それを一気に押し流す。津波をうまく利用して、我欲をやっぱり一回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う。被災者の方々はかわいそうですよ」と述べた。
  知事は一連の発言の前に、持論を展開して「日本人のアイデンティティーは我欲になっちゃった。アメリカのアイデンティティーは自由。フランスは自由と博愛と平等だ。日本はそんなもんない。我欲だよ。物欲、金銭欲」と語っていた。
  同日、この後に開いた記者会見で「天罰」の意味について「日本に対する天罰だ」と釈明。「大きな反省の一つのよすがになるんじゃないか。それしなかったら犠牲者たちは浮かばれない」と話した。天罰について発言した際、「『被災された人は非常に耳障りな言葉に聞こえるかもしれないが』と言葉を添えた」としたが、実際には話していなかった。◆◆

 よくもこんな人非人に12年も都政を任せてくれましたね、東京都民のみなさん。
 私はハラワタが煮えくり返って完全に冷静さを失っています。
 この災害を、この時期に、自説を展開するためのオカズに使うんですね、この畜生野郎は。
 こういうのを「我欲」と言うのでしょう。
 人間のクズです。

 私は今、「殺意」を感じています。
 こんなに強く、一人の人間を「生かしておきたくない」と思ったことは記憶にない。
 今度という今度は、絶対に許せません。
 彼にこそ「天罰」を。

 まさかこんなケダモノにまた都知事をやらせるつもりじゃないでしょうね、都民のみなさん。

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ssh1042 痛い目に遭わないとわからない、としても [リテラシー・思考力]

<ssh189再録 初出2008年>

 今や大ベストセラー作家となった藤原正彦氏が、以前新聞にごく短いコラムを書いていました。
 その中で気に入ったものを1つスクラップしてあります。もう何度か高校生にも読ませたコラムです。

 テーマは、
 「他人に迷惑をかけてはいけない」とよく言われるが、では「他人に迷惑でなければ何をしても良い」のか
 藤原氏はこれを、道徳論や心の問題としてでなく、純粋に論理的に(言い換えると数学的に)その答えはNOであるとしています。

 と言っても、短いコラムですから、話はしごく簡単。
 「AはBである」からと言って、「BはAである」とはならない。
 数学的に言うと、「AはBである」という命題が真であっても、「BはAである」という命題が真とは限らない。逆は必ずしも真ならず、というヤツです。
 「アメリカ大統領はブッシュ氏だ」は真、「ブッシュ氏はアメリカ大統領だ」も真。これは逆もまた真なりの例。
 しかし、「雪は白い」は真だが、「白いものは雪だ」は真ではない。白いものは雪以外にもいっぱいあります。
 「出来の悪い学生の答案も白い」とは藤原氏の文面。


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ssh1041 貸与奨学金も持ち家政策も終身雇用が前提 [教育問題]

<ssh371再録 初出2010年>

 奨学金は貸付ビジネスとしては成立しない、なぜなら借りるのは貧乏人の子どもたちだからもともと返済能力は期待できない。奨学のための奨学金は給付型にせざるを得ない―というのがssh1040「貸した奨学金は返らない」の論旨です。

 この意見には今でも変更はありません。貧乏人にも教育の権利を認めるなら、なんとか財源を作って奨学金を給付型にせざるを得ない。それがイヤなら純粋に教育ローンとして運営し、「貧乏人は学校へ行くな」と国家レベルで教育権の否定を宣言することです。
 まあ、教育権を認めないとなれば、もう先進国とは言えないから、非先進国宣言をしてOECDから脱退した方がいいでしょうね。そうすればPISAテストも参加しなくていいから、順位低下を気にしなくていいかも。っと、これは言い過ぎか。

 ご存じの通り、日本は貸与型奨学金中心のシステムで長くやってきました。で、1980年代くらいまでは、それで一応うまいこと回っていました。
 なぜうまく回っていたのか?理由として考えられるのは以下のようなこと。
1 貸与型とはいえ、免除職(教育職に就くと返還免除)や特別奨学金(全額を返す必要のない奨学金)など、実質的に給付型のシステムが併用されていた。
2 大学の学費が現在に比べはるかに割安だった。我が国の大学の学費は、物価スライド率をはるかに上回るハイペースで値上げされてきた。本年の消費者物価指数は1975年の約2倍だが、国立大学の授業料(入学金含まず)は年額535800円と、1975年(年額72000円)の7倍以上である。
3 経済が発展段階にあり、まじめにやっていれば卒業後の就職はほぼ確実であった。
4 これが本題だが、終身雇用制度であったため、収入がそれほど大きくなくても、時間をかけて借りたゼニを返すことが十分に見込めた。 
 

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ssh1040 貸した奨学金は返らない [教育問題]

<ssh321再録 初出2010年>

 ここ2〜3年ほど、奨学金返還の滞納が話題になっています。例えばこんなの。

◆◆  日本学生支援機構によると、平成20年度の奨学金の滞納者は計31万人で、滞納金の総額は723億円に上っている。機構では、正規の返済猶予手続きをせず滞納を続ける場合には延滞金を課すなどの措置を講じているが、それでも滞納者は4年前より6万1千人増えている。「返したくても返せない」という人も多い。(中略)  奨学金制度に詳しい千葉大の三輪定宣名誉教授は「卒業後も定職につけず、派遣やバイトで稼いだ少ない収入から奨学金を返済する人も多い。だから、延滞してしまうケースもある。貸与ではなく、給付型奨学金が早急に導入されるべきだ」と訴える。  民主党政権はマニフェスト(政権公約)で「給付型の検討を進める」としているが、国の財政は厳しさを増している。川端達夫文科相は6日の閣議後会見で「マニフェスト的には非常に意識しているが、最終的にはお金がネックになっている」と明かした。  同機構では「給付型の導入はどうなるか分からない。しかし、返済金の半額軽減で滞納者が減ることを期待している」としている。<MSN産経ニュース 4月11日> ◆◆

 実は産経クン、3月には「奨学金滞納 借りたものを返すは常識」というタイトルのかなり手厳しい社説を書いていました。理由のない滞納は許されないと。

 別に産経クンだけなじゃいんですが、世の中、奨学金と教育ローンをごっちゃにしてる人が相当いるようです。
 世界の奨学金の主流は給付型(返済義務なし)で、貸与型(返済義務あり)が主流の日本はなかなか珍しい国です。
 私も奨学金が「奨学」金であるためには、給付型がベストだと考えています。なぜなら、奨学金を貸与しても、返ってくるアテはないからです。
 もっとはっきり言えば、貸した奨学金は返らない。
 奨学金は、貸し付けビジネスにはなり得ません。

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ssh1039 オンナのコはいつ、なぜ誕生したか [社会]

初出2010年
 いきなり質問です。<オンナのコ>って、何歳までの女性のことですか?

 ア 6歳まで
 イ 12歳まで
 ウ 18歳まで
 エ 20歳まで
 オ 25歳くらいまで
 カ 20代まではセーフ
 キ 35歳までならOK
 ク 実年齢と関係なく、見た目や性格が<オンナのコ>っぽければ<オンナのコ>
 ケ オレより若い女は全部<オンナのコ>
 コ いくつになっても、女はみんな<オンナのコ>(Girls should be girls!)

 幼少期の私は典型的なテレビっ子でして(古いなあ、この言葉)、アニメや特撮ヒーローものやバラエティ(ドリフとか)ばかりでなく、歌番組や芸能番組やドラマや時代劇までよく見ていました。幼少期の記憶はなかなか忘れません。特にどうでもいいことはすごくよく覚えています。肝心なことはすぐ忘れるクセに。
 で、そのどうでもいいクセに忘れない記憶の一つが<オンナのコ>にまつわるものです。

 私がテレビっ子だった小学生時代は、<アイドル>と呼ばれる人たちが市民権を得はじめた頃でした。当時のトップアイドルと言えば男性は西城秀樹、女性は桜田淳子(山口百恵じゃありません。後に非常に成功するとはいえ、デビューしてしばらくは彼女は桜田淳子に次ぐ存在でした)。
 ある日『スター誕生』なるオーディション番組に彼女がゲストで出演しました。彼女はこの番組からデビューを果たしたからOGみたいなもんでした。で、彼女の出番の際、司会の萩本欽一がこう言いました。「桜田淳子ちゃんです!」
 この「ちゃん付け」が子供心にすごく違和感がありまして。小学生ならともかく、十代後半でお仕事も持ってる人に「ちゃん付け」はねえだろ、と。
 まあ、今じゃ世界で一二を争うほどのトップアスリート浅田真央すら「ちゃん付け」ですが。何で浅田選手と呼ばない。

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ssh1038 受験生を持つ親の心構え、というお話 [教育問題]

 この記事は2009年10月ころ、当時の勤務校のPTA会報に<3年進路係より>として依頼されて書いたものです。一言で要約してしまえば「親にやれることなんかあんまりないから、みなさんTake it easyで行きましょう」ということです。(一部いじくってあります。)


 「受験生を持つ親の心構え。」雑誌やら新聞記事やらTVやら流言でいっぱい流れてますね。子どもを信頼せよ、あまり干渉するな、大事なことはよく話し合え、などなど。このようにして見事○○大学合格なんて実例も紹介されてたりして、ご立派なことです。だけど、ああいうとこに出てくる成功例って、やたらデキのいい子の話ばっかで、あんまし参考にならんのですよね。

***
 自分が受験生だった時、受験が苦しくてたまらなくて逃げ出したいと思ったことはありませんでした。そりゃ受験勉強は大変でしたけど(特に大学入試は)、まあやるしかなかったですからね。
そんな時代もあったよね、時は流れて今や長男が中3生。私も「受験生の親」です。高校入試だけど。(注:長男は無事高校に進学しました。引き続きただいま年子の次男が高校受験生、はあ〜。)
 まーしかし、実に落ち着かないものですね、受験生の親って立場は。期待と不安と怒りが1:60:39くらいに入り混じって、ホント気分がよろしくない。こんな思いをするのも愚息のボンクラさ加減ゆえであるのは当然ですが、当のご本人は案外ノホホンとしていて。これがまたアタマ来るんだな。
 いや待てよ。自分の受験生時代も、こんな感じだったのか。私の両親も日々苦汁を反芻するような気分だったのかも。子を持って知る親心、親の心子知らず、ですか。


 受験生本人が意外と余裕があるのは、彼ら彼女らは「受験勉強をする」ことができるからでしょう。自分の力で不安を弱めることができる。やれば1ミリでも目標に前進するわけだし、集中してる間は余計なことは考えないものです。学校に行けば相談相手はいっぱいいるし。
 対する親は、基本的に何もできません。テスト結果に一喜一憂(一喜百憂?)させられながら、せいぜい食事や生活に気を遣ってあげるくらい。それに親は相談相手を探すのが難しい。こういう話題は相手を選びます。親って無力です。無力だから不安になります。

 で、人間、不安になるとじっと黙っていられなくなります。
「あんた、勉強してるの?大丈夫なの?間に合うの?」なんて、強い口調でつい言っちゃう。さらに不安になってくると、しまいには「お願いだから○○よりいいとこに受かって」なんて子どもに懇願しちゃったり。(カギカッコ内が女言葉なのが気に入らない方は男言葉に変換してお読みください。)
 大丈夫か?間に合うのか?って言われたって、返事のしようがないですわね。んなもん本人だってわからないし。ましてや懇願されたって困りますわねえ。


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ssh1037 実践トレーニング〜小学校英語必修化を論ずる(2) [小論文]

ssh59再録 初出2007年

 ssh1036の攻略法を解説します。
 モデル答案はありません。どんな攻略法があるかを知ってください。

<テーマを絞ろう>
 英語教育というのは、やたらめったらと語りようのあるネタです。
 誰にでも何かどうか語れます。
 そのくせ、誰にも決定版のような意見が言えません。
 
 しかし、今回のテーマは、小学校で英語を必修にすることの是非です。
 決して、日本の英語教育全体を対象にしているのではありません。
 ここでは、グッとガマンして、このテーマだけを考えていくのが得策です。
 でないと、確実にとっ散らかります。
 小学校英語必修だけに絞るのですから、例えば、現在の英語教育全般への批判などはあまり展開しない方がいいです。
 というか、そんな紙幅はありません。

<ターゲットを決めよう>
 ターゲットというのは、まさしく標的です。
 今回のテーマの、ここを狙ってバキューンと弾を打ってやろう=ここを攻撃してやろうという、そのターゲットです。
 今回のテーマなら、ターゲットは、3つ選べます。
 ターゲット1: 小学校
 ターゲット2: 英語
 ターゲット3: 必修
 このどれかをバキューンと狙い打って、穴を作ります。そこが突破口となります。

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ssh1036 実践トレーニング〜小学校英語必修化を論ずる(1) [小論文]

ssh57/58再録 初出2007年

 小論文の実践トレーニングをやってみましょう。テーマはこれ。

 「小学校英語を必修にすべきだ」という意見があります。これについて、あなたの考えを述べなさい。

 対象となるのは、外国語系統と教育系統の受験者ということになりますか。
 ただし、わずか47文字(句読点込み)のテーマではありますが、いろいろ誤解のネタや突っ込みどころがありますので、そこについてのヒントは与えておきましょう。

 ・必修科目というのは、全員が必ず授業で学ぶという意味です。(希望者だけが学ぶものは「選択科目」と言います。また、例えばこの3つからどれか1つを必ず学ぶというようなものは「選択必修科目」と言います。ちなみ、高校の英語は必修でなく、選択必修です(外国語の中から1つを選択)。
 ・このテーマでは「何年生から」「どのくらい」「どんなやり方で」必修にすべきかは一切触れられていません。
 ・テーマで必修にすべしと主張されているのは「英語」です。「外国語一般」ではありません。
 ・同じく、「小学校で必修にすべきだ」という主張です。学校外での、例えば塾などで学ぶことについては触れられていません。
 ・ちなみに、現文部科学大臣は、この意見には消極的です。
 ・「あなたの考えを述べなさい」というのは、もちろん、意見と論拠を述べなさいという意味です。


 以下、考える上で取っ掛かりとなりそうなネタを挙げておきます。

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